Lighters On The Cloud

雲の上のライター

SIZE: W120×D86×H110mm

展示会情報

雲の上に行ったライターたち。

半年前に禁煙に成功した私にとって、ライターはいわば成仏してしまったものなんです。トレイが雲の形をしているのはそのため。雲の上…天国でライターたちがニコニコしているイメージです。トレイをつけたのは、戻すべき定位置をつくって部屋のあちこちに散らばらないようにするためと、愛着を感じてもらうためです。右のライターは風の中で蚊取り線香をつけるときなどに安全なように、点火部とスイッチの距離をあけています。左のライターは葉巻愛好家のために。どっしりしていてピッタリでしょう。真ん中のものは、小さいので携帯に適しています。使い捨てライターでは飽き足らない人におすすめです。いずれも目盛りのついた円盤がついていますが、これは金庫のダイヤルと同じ存在です。使用後にロックできるので、お子様のいるご家庭でも安全です。

食堂で出会った、着想のヒント。

3つで一揃いという構成は、田舎の食堂なんかによく置いてある調味料のお盆、あれから着想を得ています。このアイデアの源泉は、お見舞いの果物籠やプリンアラモードのイメージですね。いろいろなものたちがそれぞれの持ち味を発揮しながらひとつの容れものに集合している様子が好きなんです。性能は未来のライターらしく、トレイに置くだけでオイルが充填される設定です。1回置くと1回分だけ補充されるので安全性も高いですし、火をより大切に思えるでしょう。原始時代から火は男にとって特別なものです。男に暖炉愛好家って多いでしょ。このライターを3ついちどに灯せば、小さな暖炉のできあがりです。静かに眺めれば、一日の疲れがとれて癒されるかもしれません。炎をじっと見つめていると心が鎮まりますし、それが誰かと一緒であれば、無言の連帯感が生まれますよね。コミュニケーションにも役立つんじゃないでしょうか。皆さんにもぜひ、このライターの自由な使い方を見つけて欲しいですね。

Designer

清水久和

インダストリアルデザイナー

1964年 長崎県生まれ。1984年 桑沢デザイン研究所インダストリアルデザイン科卒業。1989年 キヤノン株式会社入社、デジタルカメラ「IXY Digital」のチーフデザイナーとして同シリーズを世界シェアNo.1に導きドイツiF賞やグッドデザイン賞など多数受賞。1998年 SABO STUDIOの活動開始。2012年 S&O DESIGN株式会社を設立。近年では、瀬戸内国際芸術祭2013に「オリーブのリーゼント」を出品し話題を集めるほか、桑沢デザイン研究所非常勤講師を務める。

Designers

デザイナー一覧
  • プロダクトデザイナー

    柴田 文江

    Read More

  • インダストリアルデザイナー

    清水 久和

    Read More

   
Page Top